4月中旬に九龍城(Kowloon City)を訪れるなら、雨具を持参した方がいいでしょう。濡れて歩くのが好きならば話は別ですが…。4月は、タイの旧正月ソンクラーンがあります。人々が集まり、水を掛け合ってはしゃぎ回ります。毎年、何千人もが参加するパレードが行われ、九龍城(Kowloon City)のリトルタイの通りを練り歩き、最後に水浸しになった地元の広場に到着すると、興奮は最高潮に達します。
ソンクラーンの時期でもそうでなくても、リトルタイはいつでも冒険の街です。衙前園道(Nga Tsin Wai Road)の東側数ブロックと、そこに交差するいくつかの通りからなる、このユニークなスポットは、数十年前に形成されましたが、その起源は驚くべきものです。タイのものと中国のものが、少しずつ混ざっているのです。
おそらくそれが分かるのが、城南道(South Wall Road)でしょう。ここにある店舗では、タイの仏壇と中国風の祭壇を両方扱っているのです。「どちらも目的は同じですから、一方だけにこだわる必要はないでしょう」と、 LM Thai Supplier {{title}} 住所 {{address}} ウェブサイト {{website}} 詳細をもっと見る の店員は話します。この会社では、金の仏像も、歓喜天の小像も、種々の仏画・神像も扱っています。香港の他の地区でよく見かけるお供え物は、かんきつ類ですが、ここの祭壇の前に置かれているものは、もっと華やかです。ファンタ オレンジの鮮やかなボトルや、タイの七色のお菓子が並んでいます。
リトルタイは、広東省東部の潮山地域にルーツを持つ潮州移民のコミュニティーと、その起源が相互に絡み合っています。20世紀初頭、潮州人が多数タイに移住し、地元のタイ人と結婚してその一族に連なったことで、両者の食べ物や文化、伝統が融合しました。この融合を実際に体験するには、 Thai Sik Mei Ji {{title}} 住所 {{address}} ウェブサイト {{website}} 詳細をもっと見る がよいでしょう。南角道(Nam Kok Road )にあるこのレストランでは、タイ風スパイスと潮州料理を融合した牡蠣オムレツや、揚げピータンなどを味わうことができます。
1970年代、こうしたタイ系華僑が好景気に沸く香港に大勢移り住み、潮州出身者の多い九龍城砦(Kowloon Walled City)からほど近いこの地区に、集まるようになりました。1990年代に入ると、こうして急成長しつつあったコミュニティに、中環(Central)の再開発で事業の立ち退きを迫られたタイ人が、さらに加わりました。
リトルタイランドの旅は、 九龍城街市(Kowloon City Market) {{title}} 住所 {{address}} ウェブサイト {{website}} 詳細をもっと見る にある熟食中心(Cooked Food Centre)からはじめましょう。亞潘泰國菜(Amporn Thai Food)で豚のほほ肉のグリルや、スパイシーなラープサラダ、定番のタイカレーを注文すれば、間違いはありません。「香港の人たちはあまり辛くない料理が好みですが、ご注文があれば、お好みの辛さに調整します」と教えてくれたのは、店のオーナー Wong さんです。Wong さんは30年前に地元の男性と結婚して、香港に移住しました。
デザートを食べたいときは、城南道を数ブロック歩くと、カノム・ワーンというお菓子を発泡スチロール製の容器に入れて山のように積んだお店が、たくさんあります。ココナッツクリームとゼリーが層になったものもあれば、もち米をベースにしたものもあります。よく使われる材料の1つがパンダンです。魅惑的で香りが良いという以上、その風味はどうにも説明のしようがありません。それを使っているのが、パンダンケーキです。このケーキは必ず9層になっています。9はタイと中国のどちらの文化でもラッキーナンバーだからです。
城南道を少し進むと、 同心泰国雑貨(Ruamjai Thai Grocery)
{{title}} 住所 {{address}} ウェブサイト {{website}} 詳細をもっと見る があります。この店では毎週、新鮮なランやジャスミン、カーネーションを輸入して、家庭の祭壇に飾る色鮮やかな花輪を作っています。他にも、マクアプロ(緑の丸ナス)や、バードアイ(タイ唐辛子)、バジルやディルのようなタイで一般的なハーブ、顔をしかめるほどすっぱいマファイ(ビルマグレープ)のような果物など、様々な品物を扱っています。ある店員さんは「うちの店では、中国人でも食べたがらない果物も扱ってますよ」と、自慢げに話してくれました。
通りに並ぶ食料品店の多くでは、家庭用のカレールーを売っています。出来合いのカレーをポリ袋に入れてもらい、家で温めてご飯にかけて食べることもできます。リトルタイランドを家に持ち帰るようなものです。